「○○さんに全面的に同意」と言っている人が、「まったく同意できません」と言われると「いくらなんでも言い過ぎだろう」と言う不思議
こんなテキストから。
→「中立」にどれほど価値があるのか、「バランス感覚」がどれほど貴いものか。(作文書いたんだけど、これじゃ先生に叱られるかな)
kmizusawaさんに全面的に同意。あらゆる態度・ふるまいは政治的であって、「絶対的な中立性」なんてのはあるはずない(あるのは相対的or見かけ上の中立性)。付け加えれば、「天皇に戦争責任を求める(左派的)」ことも政治的だし、「あの大戦は仕方なかった(右派的)」てのも政治的。さらに「そんな大昔のことなんて興味ない(無関心)」てのも、現状を変える気が一切ないという意見の表明だから政治的だし、「どの意見にも一理あるからどれも尊重すべきだよ(多様性礼賛)」てゆうのも、あらゆる可能性の中からひとつを選択しませんよっていう意見の表明だから(つまり事なかれ主義的だから)政治的だよなぁ。。。
(太字は引用者)
そのテキストに関しては、俺のほうでは以下のところで否定したわけですが、
→http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20060415#p2
それに対してこんな反論が。
→「まったく同意できません」はいくらなんでも言い過ぎだろう。(作文書いたんだけど、これじゃ先生に叱られるかな)
「まったく同意できません」じゃなく、「同意できない部分があります」の方が適切ではないかな(以下強調部分参照)。あ、あれか、「迷いもなくバシッと言う」レトリックか。みのもんた・レトリックか。細木レトリックか。
いやまぁ、俺は基本的には「同意できない部分があります」的なことを言う人間なんですが、何かを全面的に肯定している人は、全面的に否定される覚悟は当然持っているだろうと思って、そんな表現をしてしまいました。
こういう文章のレトリック・叙述方法は、俺の本意ではないので(多分こういうことから人間同士の戦争というのははじまりそうな気がします)、今後id:terracaoさんが、何かに対して「全面的に同意」と言う際には、「全面的に同意しない」という意見が出てくることを少し心の中で意識する(そういうテキストが出てきても「言い過ぎだろう」なんて言わない)、みたいなことを表明していただいたら、元テキストは「あんまり同意できません」という表現に改めようと思います。
しかし、「あらゆる態度・ふるまいは政治的」というのはどうかなぁ。たとえば野球の解説で「このバッターは右へ飛ばす癖があるので、外野はもう少し右翼寄りに守備をシフトしたほうがいいですね」と言ったりする野球解説者の発言は、政治用語に使われている言葉が出て来てたとしても「政治的」じゃないでしょう。世の中のたいていの態度・ふるまいは非政治的です。その論法だと、「あらゆる態度・ふるまいは野球的」と、野球好きの人は言うことができるし。「俺、野球に興味ないんだよな」という発言も野球的。
(追記)
その後、こういうリアクションがありました。
→http://d.hatena.ne.jp/terracao/20060415/1145109876
あまり言うことが思いつかないので、リンクのみです(そのうち思いつくかもしれません)。