卒業式で韓国旗が掲揚された事例は「八尾市立竹渕(たこち)小学校」以外に存在するのか

こんなものが自民党の公式サイトにあったわけですが、
日教組や全教が支配する教育現場の実態報告を聞く 教育再生特命委員会

【平成18年12月 1日】

日教組や全教が支配する教育現場の実態報告を聞く 教育再生特命委員会
教育再生特命委員会は1日、地方議員から教育現場の声を聞いた日教組や全教が支配する学校では、「人権」「平等」「平和」「国際理解」の名の下に、公立中学校の卒業式で韓国旗が掲揚された事例や、反日・反天皇教育のパネル展が校内で開かれたことなどが紹介された。議員からは「指摘された問題は氷山の一角だ。実態調査をするべき」などの意見が出された。中山成彬委員長は、「地方議員は学校現場に入りやすく実態を把握しやすいので、地方議員の力を借りて教育再生を図りたい」と述べたうえで、「今後は党として教育再生を目指す地方議員の会を全国展開したい」との考えを示した。

(太字は引用者=ぼく)
この「公立中学校の卒業式で韓国旗が掲揚された事例」というのはネットで検索した限りではうまく見当たらなかったので、そのようなことを言っている「地方議員」は誰なのか、にとても興味を持ちました。
この中の人かな。
『教育再生 地方議員百人と市民の会』
理  事(役員);<平成18年6月26日現在>

役  職氏  名立  場任  期
理事長北川 悟司豊中市議会議員平成15年8月〜
監 査佐保 博文平成17年4月〜
同樋口理香子平成18年4月〜
事務局長増木 重夫平成11年1月〜
初代理事長木下 吉信大阪市会議員平成11年1月〜平成13年6月
2代目理事長
特別顧問大前 繁雄衆議院議員(現)平成13年6月〜平成15年8月

この名簿では「地方議員」は3人しかいないので、ちょっと違う人たちなのかも。
「卒業式に韓国旗」の、今のところ見つかった唯一の例は、これです。
卒業式会場に太極旗も掲揚 八尾市竹渕小学校、日の丸と並列(→キャッシュ

国際理解教育の一環 “違い”認めあう関係願い
 
【大阪】八尾市立竹渕(たこち)小学校(太城達夫校長)は17日、第52回卒業証書授与式席上、壇上に「日の丸」と並んで太極旗を立て、韓国籍児童の巣立ちを祝った。同校が今年度の研究主題としてきた国際理解教育の一環として実施、開校以来初めての試みだ。
太極旗が置かれたのは会場から舞台に向かって右側の位置の「日の丸」の右隣り、さらに離れて校旗が置かれた。
地元の在日同胞、崔廣美さん(50)も会場を訪れ、「学校の取り組みとして多文化共生を通して国際理解教育を推進してこられた学校に対して太極旗掲揚を保護者の立場からお願いしてきました。これからも在日外国人の存在を認めあい、共に生きる学校と地域づくりを目指してほしい」と述べた。崔さんが保護者だった時代には実現しなかったが、同じく保護者の劉水子さん(45)の子どもである車鉄平君が卒業する今年になってようやく念願がかなったという経緯がある。
今年の3月現在、同校に在籍する児童は全部で312人。このうち韓国・朝鮮籍は21人に過ぎないが、日本籍も含め全校児童の約半数近くが韓半島になんらかのルーツを持つといわれる。このため、同校では92年から93年にかけて市教委から「在日外国人教育推進校」としての指定を受け、「在日外国人児童と日本人児童が共に育つ集団づくりをめざして」きた。
また、7年前には「民族クラブ」を開設した。現在、日本人の児童も含め35人が民族講師の梁優子さんの指導のもと毎週火曜日の午後2時間、低学年と高学年のグループにわかれて韓国の歌や遊びを学んでいる。
同校は今年度、研究主題に「地域を知り、地域を好きになり、地域の方々と共に児童を育てる総合的な学習(国際理解)」を掲げていた。今回、卒業式会場に太極旗を掲げたこともこの研究主題に基づいており、韓国籍の子どもの卒業を心から祝いたいとの気持ちを込めたという。
式辞を述べた太橋校長は「卒業式にあたって日本の国旗と韓国の国旗を掲げたのは韓国籍の友だちも卒業を迎えるからです。世界の国々に一つ一つ違う国旗があるように、生活習慣もそれぞれ異なる。この違いを認めあいお互いに信頼関係を築くことが大事です」と述べた。
今年の卒業生56人のうち在日韓国人は4人だった。このうちの一人、車君は青とピンクの色鮮やかなパジチョゴリで卒業式に臨んだ。大橋校長から本名の卒業証書を授与される車君には会場から大きな拍手が送られた。
車君は今春、八尾市立亀井中学校に本名で進学することが決まっている。
(2001.03.21 民団新聞)

これは「2002年」の卒業式でも同じようだったみたいですが、それ以降はうまく確認できませんでした。
ちょっと「ソースが2ちゃんねる」なのはアレですけれども、新聞のテキストとして。
【社会】 卒業式に韓国国旗掲揚…大阪の市立小。府教委は否定的見解★2

1 名前: ☆ばぐ太☆φ ★ 投稿日: 02/04/12 18:17 ID:???

★卒業式に韓国旗掲揚 大阪の市立小… 校長判断 府教委は否定的見解

大阪府八尾市の市立小学校の今春と昨年の卒業式で、日本国旗とともに韓国旗が
 壇上に掲揚されていたことが十一日、わかった。
 在日韓国人が多い土地柄を踏まえ、学校長の判断で実施したという。
 教育現場における式典などの国旗掲揚は学習指導要領で義務づけられている。
 大阪府教委は「学習指導要領の趣旨や社会通念からみても、日本の公立学校の入学式や
 卒業式で他の国旗は掲げないのが原則」と否定的な見解を示している。

 八尾市教委によると、同小は昨年三月の十二年度卒業式では壇上に国旗、韓国旗、校旗を
 三脚で並べて式を行った。
 今春の十三年度卒業式では壇上正面に国旗と校旗を並べて張り、壇上に韓国旗を立てたという。

 同校は全校児童約三百人のうち二十数人が韓国籍という構成。両親が帰化していたり、一方が
 韓国籍だったりするケースも多い。

 校長によると、平成十二年四月の同校着任後、以前から考えていた国際理解教育の観点から
 「子供たちに国旗について考えさせるためにも韓国旗を掲揚した方がいい」として同年末、
 市教委に実施を打診した。

 市教委は府教委に見解を求めたが、日本国旗以外の国旗の取り扱いに関する規定がない、
 との趣旨だったため、「公立学校の自主性を損なわないよう」としたうえで校長の判断に委ねた。
 校長は「日本の児童と一緒に学んだ韓国籍の児童を卒業式でたたえたい」と、実施に踏みきったという。

http://www.sankei.co.jp/news/morning/12iti003.htm

※前スレ
【社会】卒業式に校長判断で韓国旗掲揚 大阪の市立小 府教委は否定的見解
 http://news.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1018558800/

こういうのは基本的に、「公式発言」を見ることにしているので、一応「八尾市議会」の記録を見てみました。
会議録検索システム表紙(八尾市)

平成13年 6月定例会−06月14日-01号
◆ 5番議員(三宅博) (P.60)
議長の発言許可を得ましたので、質問させていただきます。
(中略)
次に、教育問題について質問いたします。本年3月21日付の民団新聞に注目すべき記事が掲載されましたので、御紹介いたします。
(以下、民団新聞からの引用読み上げなので略)
ということなのですが、このことについて御説明いただきたいと存じます。
そもそも記事に書かれていることが事実であれば、その内容を具体的に御説明ください。また、その経緯についても詳しく御報告いただきたいと存じます。
それとともに、今後についても非常に重要ですので、どのようにされていくおつもりなのかもお聞かせください。

これに関する教育長の回答はこんな感じ。

◎ 教育長(森卓) (P.62)
教育関係につきましてお答えいたします。
新聞記事についてでありますが、内容については、報道されているとおりでございます。教育委員会といたしましては、従前より学習指導要領に基づき、式場正面に国旗を掲揚し、起立して国歌を斉唱するよう指導してまいったところであります。
当該小学校におきましては、児童の実態、地域の実情等の経緯を踏まえる中で、他の学校に影響を及ぼすものでなく、当該校独自の形態として、日本国旗に加え韓国国旗を式場に立てたものであります。今後は、日本の公立学校であるということを十分に踏まえ、入学式及び卒業式においては、学習指導要領に基づき、国旗・国歌がより適正に実施されるよう指導してまいりたいと考えております。
(以下は「教科書問題」に関することなので略)

三宅博議員の再質問。

◆ 5番議員(三宅博) (P.63)
(前略)
それから、**小学校のことなんですけれども、今のお答えですと、この問題が生起するまでの経緯というのが全く、抜け落ちてますので、そこを詳しく御説明していただきたいと思います。どういう働きかけがあり、どういうふうな意思決定をされて、こういうふうになったのかというとこですね。まあ言うたら学校からどういうふうな連絡があったりとかいうふうなことですね。だれが許可されたのか、これも聞かせてくださいよ。責任の所在というのがどこにあるかということ。
それから、ここに韓国の子どもさんの御両親の方からそういう申し出があったということなんですけど、それでは、もし中国のお方の御両親から、中国国旗を揚げてくれとか、あるいは北朝鮮の方や、八尾市ですとベトナムの方も多いですよね。そういうふうなお方から要求があったら、それ、どないするんですか。そういうふうなこともちょっとお聞かせください。ここはやっぱり日本国であり、日本の公立学校ですのでね。ある程度その辺の、まさにこれこそ中立性というものを保持せなあかんの違いますか。はっきり答えてくださいね。

(太字は引用者=ぼく)
これに関する学校教育部長の回答。

◎ 学校教育部長(久佛良祐) (P.67)
**小学校の卒業式におきましての、韓国国旗掲揚の経緯についてでございますが、卒業生、保護者の強い要望を受けたことから、韓国国旗を卒業式に掲揚したい旨、校長より教育委員会に打診があったわけでございます。法的な根拠に乏しい状況の中で、教育委員会の見解を打診いたしましたところ、府としては、日本の国旗が卒業式式場に掲揚されており、国歌斉唱が式次第に位置づけられ、起立して国歌斉唱が行われるならば、それ以上は求めるものでなく、学校裁量の問題であるとの回答を得たところでございます。
教育委員会といたしましては、この府の見解を校長に伝えるとともに、他の学校への影響を及ぼすものでなく、当該校独自の形態で行うものであるとしても、日本の公立学校の卒業式であることを踏まえ、それにふさわしい形態となるよう十分配慮を要する旨指導してきたところでございますが、結果として、議員御指摘の記事のとおりになったということでございます。
この学校への指導は、学校に対する指導ということでございますので、当然のことながら学校教育部長にその責任があるというように考えております。
今後の入学式及び卒業式におきましては、学習指導要領の趣旨をより一層遵守するとともに、日本の公立学校であるという主体性を堅持しつつ、国旗・国歌のより適正な実施に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
(以下は関係ないので略)

2ちゃんねる経由での2002年(平成14年)春の産経新聞の記事によると「大阪府教委は「学習指導要領の趣旨や社会通念からみても、日本の公立学校の入学式や卒業式で他の国旗は掲げないのが原則」と否定的な見解を示している。」とのことですが、そのような大阪府教委の見解は、2001年(平成13年)の会議録ではうまく確認できませんでした。
なんか八尾市議会の会議録でも、全然「公立中学校の卒業式で韓国旗が掲揚された事例」それも、「日教組や全教」との関係が不明なので(竹渕小学校の事例では、その経緯に日教組・全教がどの程度関わっていたのかうまく確認できませんでした)、ぼくとしてはまた、「ダメ右翼(保守)の人喰い伝説*1」か、とか思ってしまったわけです。
まぁ、「指摘された問題は氷山の一角だ。実態調査をするべき」という、教育再生特命委員会の人の意見にはぼくも賛成しておきます。
これ関連の八尾市議会の会議録読んでたらけっこう面白かったので、引き続き引用とかしてみます。
次は「平成14年 6月定例会−06月13日-01号」、つまり前に引用した会議録の翌年の話です。

◆ 5番議員(三宅博) (P.47)
(前略)
次に、4月12日の産経新聞第1面のトップ記事と、翌日の社説にまで掲載された市立小学校卒業式での韓国国旗掲揚の問題でありますが、このことをあなたはどのようにお考えでしょうか。また、この件について、大阪府教委とどのような話し合いがもたれ、現在その状況はどのようになっているのか、お答えください。

◎ 教育長(森卓) (P.49)
(前略)
次に、新聞に掲載された八尾市立小学校卒業式での韓国旗掲揚についてでありますが、本市のすべての学校園におきましては、校園長の努力もあり、国旗・国歌の100%の適正実施をしてまいったところでございます。このような状況におきまして、今回の新聞記事は、韓国旗の掲揚のみを取り上げた内容であり、市民の方々に本市の国旗・国歌の適正実施に対する誤解を抱かせたことは、まことに残念な思いがいたします。
また、記事掲載直後より、国旗掲揚について反対や賛成の立場からの電話やメールが寄せられ、その中には過激な内容が含まれていたことから、児童・生徒の安全が脅かされることがないよう努めてまいったところであります。
国旗掲揚の問題につきましては、学習指導要領にも明確な定めがなく、国・府の見解を打診してきたところであります。その結果、「国旗・国歌が適正実施されておれば、それ以外については、大阪府教育委員会としては言及することではない」との見解を得ました。
また、平成11年の通常国会において、当時の有馬文部大臣は、「卒業式で国際会議のように外国旗を並べることは、むしろ勧めてよいことである」という発言もあり、本市教育委員会といたしましては、日本国旗以外の国旗掲揚については、児童・生徒及び地域の実態、実情を踏まえ、日本の公立学校であるという主体性を堅持しつつ、自校独自の形態として校長の裁量の範囲内のことであるとの見解に至り、当該小学校長に伝えたところであります。
現在、大阪府教育委員会は、既に一定の見解を出しておりますが、幾つかの点において明確でない点があり、ただいま、その照会を行っている段階であります。
大阪府教育委員会の新たな見解が出された時点で、臨時教育委員会を開催いたしまして、本市教育委員会の見解を整えてまいりたいと考えております。
(後略)

(太字は引用者=ぼく)
臨時教育委員会とその見解にワクワクです。
三宅博議員の再質問。

◆ 5番議員(三宅博) (P.50)
(前略)
それから、市立小学校の問題なんですけども、今の御答弁を聞きますと、これは何にも問題ないねんと、報道する方が間違いやと、誤っていると。そのことで多くの市民に誤解を生んだというふうなことをおっしゃってますけど、こっちの方がよっぽど問題でっせ。何考えてるのですか。
ことしの4月12日に、産経新聞でこれ、一面トップでこれ、報道されて、明くる13日の産経新聞「主張」では、公教育の卒業式では論外ということで、このことが報道されているんです。ここにこういうこと書かれているんですよ。「もっともらしい主張だが、国際理解教育の趣旨をはき違えている」と、「まず、日本の国旗の意義や由来をしっかり教え、その上で外国の国旗にも敬意を払う。そういう態度の育成を求めたものである」と。これは指導要領のことですよ。「卒業式や入学式では、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱すると明記している。その場合の国旗とは日の丸のことである。運動会や文化祭ならともかく、卒業式になぜあえて外国の国旗を持ち込む必要があるのか。指導要領がなくても、常識で判断すれば、それが不必要なことはおのずとわかることであろう」と。
ところが、さっきからの御答弁、何言ってるの。余りにもその辺の問題意識そのものがちょっと欠落し過ぎているの違いますか。
それから、有馬さんの文部大臣発言ですね。それがあたかもそれを推奨しておるようなことをおっしゃってますよね。ええこっちゃと、それ、調べたんですか。発言のつまみ食い、ええとこどり、ぐあい悪いでっせ、それは。
私、その全文、すべて手に入れて、前後のことも読みました。それから発言の真意も文部省にただしました。文部省に聞いたら、大阪の八尾の市会議員ですけども、この問題についてと言うと、向こうはすぐにもうあれですわ。この事件のこと、あるいは認識を持っておりまして、いろいろと文部省の当局とも受け答えがありましたけども、非常に大きな、向こうは問題として認識しておるんですね。
文部省の言うのにはですよ、学習指導要領の精神、これをまず第一に尊重しなければならない。有馬さんが外国国旗を上げてもええことやとか言うたことは、言ってみれば交換留学生なんかで日本に来られた人が、たまたま生徒代表として何か賞状を受ける。そういうときにあってもいいん違うかと。ところが、市立小学校の問題はそうじゃなかったでしょう、経緯は。そもそも上げてくださいとおっしゃっていた御父兄の方は、最初に日の丸・君が代の掲揚・斉唱はやめてくれと、そういうことを言ってたんでしょう。もしそれがやめられへんねやったら、太極旗も一緒に揚げてくれと。これはそもそも日本の国旗を尊重してないんですよ。
ですから、有馬さんの発言の趣旨とは全く相反するような内容になっているんですわ、このことは。よろしいか。その辺の御認識、もう一度聞かせてください。余り得手勝手なええとこ取りばっかりしてたらあきませんで。
(後略)

(太字は引用者=ぼく)
その回答その他のやりとり。

◎ 教育長(森卓) (P.53)
(前略)
それから、小学校の先ほどの旗の件でございますが、これにつきましては、我々は重大な問題があるという認識に立っておりまして、その中で国や府の判断を必要とすると、こういう中で国や大阪府に対して見解を求めてきた結果でございます。その中で、我々としてはそういう形で学校に対して指示を出していったと。その結果が、韓国旗を上げたと。ただ問題は、我々は公立学校としての主体性を必ず堅持してほしいと、こういう中でやってきたわけでございまして、その式場の正面に日本の国旗を掲げ、横に校旗を掲げて、その横に三脚で韓国旗を揚げたという、こういう結果でございます。
我々は、それが日本の公立学校としての主体性を確保できるのではないかと、こういう判断の中で、そういう指示を出したわけでございます。そういうことでございますので、我々としてはそういうことに対しては、適切にやってきたという考え方を持っております。
(後略)

◆ 5番議員(三宅博) (P.55)
(前略)
それから、いつもいつも口開いたら、子どもたちに主体的に生きる力やとか、主体的に生きる、個性的にとか、自主的なと、あんたらに一番自主的な、主体性が一番必要でんねがな。全くありませんがな。文部省がどう言うた、大阪府教委がどう言うたと。人がどう言うた、こう言うたばっかりでんがな。あんた方の自主的な判断、どないなってますねん。それ、いつも聞かせてくれと言うてるのに、全然答えませんがな。保身ですか、それは。
さっきの市立小学校の問題でも、何ら市教委の判断、行為には誤りがないと、報道した新聞社が悪い。誤解した市民が悪いと、何ですねん、その言い方は。それで、この間、子どもに向かって、主体性をはぐくむ、みずから生きる力で。自己矛盾になりませんか、恥ずかしないか。どこがそんなこと言えますねん。
(中略)
人事権のこと、それから確認書のこと、それからさっきも言うたように、市立小学校の話、前にも言うたけども、外国人の就学についてということで、文部次官の通達が出てると、前に言いましたやろう。「日本に永住を許可された大韓民国国民の公立小中学校にかかる就学は、日本人子弟と同様に取り扱うこと、」これに違反してまんがな。「教育課程に関する事項でも、日本人子弟と同様に取り扱うものとし、教育課程の編成実施について特別の取り扱いをすべきではないこと」にもかかわらず組合の方は、いつも要求では、在日韓国朝鮮人の民族的自覚を高めるためのさまざまな施策をやってくれと。日本人の子どもらに対して、そしたら民族的自覚を高めるような、どういうふうな施策をなされているのか、これ答えてください。全くなされてないですがな。全くこういうふうな文部省の通知に違反してまっせ。そのことをどういうふうにお考えになっているのか、森教育長、答えてください。
 以上で、3回目の質問を終わります。

◎ 学校教育部長(久佛良祐) (P.57)
(前略)
それから、卒業式におきます外国旗の掲揚の問題についてでございますが、非常に市教委として主体性がないではないかというような御指摘でございますけれども、この問題については、議員御指摘の日韓の協定の中の分野にかかわってもですね、それを用いたとしても、卒業式において外国旗を揚げていいのか悪いのかという判断がつかないというような状況がございます。ですので、それを八尾市教育委員会としましては、上級機関である大阪府教育委員会、あるいは国の方にそのことを尋ねていく措置は、自治体の教育委員会としては当然な対応ではないかなというように考えておるところでございまして、そうした指示のもとに、それを踏み越えることなく、今回の大阪府教育委員会の対応を通して、本教育委員会の内部で臨時教育委員会を開き、それに対しての決定をしていきたいというように考えておりますので、その点の御了解のほどをよろしくお願いを申し上げたいというように思っておるわけでございます。
(後略)

◎ 教育長(森卓) (P.58)
先ほど来、お答えいたしておりますとおり、今学校教育部長もお答えを申し上げたとおりでございまして、国旗・国歌につきましては、大阪府に現在、照会をいたしまして、その内容をつぶさに検討した上で、八尾市としての見解を出していきたいと、こう思っておりますので、よろしく。(「教育長の考えを聞いてまんねん。」と呼ぶ者あり)そういうことでございます。
この問題は非常に重要な問題でございますので、個人的な発言については控えさせていただきたいとこう思います。
(後略)

ということで、「2002年4月12日の産経新聞の記事」と「平成11年の通常国会」の「有馬文部大臣」の発言、および「外国人の就学について」の「文部次官の通達」を探さないといけないわけです。
これらはもう、ちょっと面倒なのでリンクだけしておきます。
2002年4月12日の産経新聞の記事2ちゃんねるに掲載されたもの)
平成11年の通常国会の有馬文部大臣の発言参議院会議録情報 第145回国会 国旗及び国歌に関する特別委員会 第4号)
資料 在日朝鮮人子弟の教育に関する文部次官通達
次は八尾市議会「平成14年 9月定例会−09月11日-01号」の会議録からです。

◆ 5番議員(三宅博) (P.33)
(前略)
また、八尾市立小学校卒業式での韓国旗掲揚の件で、府教委の最終的な指導・助言と基本的な考え方、八尾市教委のこの問題に対する基本認識と今年度卒業式ではどのように取り扱われるのか、はっきりとお答えください。
(後略)

◎ 学校教育部長(久佛良祐) (P.41)
(前略)
それから、2つ目の卒業式における韓国旗の掲揚にかかわる問題について、いつ市教委の見解が出るのか、いつまで大阪府の見解に寄り掛かるのかという御指摘でございますけれども、まず、1つ目には、市教育委員会というものは、やはりそもそも大阪府あるいは国の指導のもとに行政展開をやっているわけでございまして、府・国の意向あるいは指導というものを踏まえるということは、私どもがどうしてもしなければいけない第一段階であるというように考えております。その上に立ちまして、そして市としての範囲内における見解を提起をしていく必要があるというように思っております。
近々、大阪府からも最終見解が届くことになっております。それを踏まえまして、市教育委員会として臨時教育委員会を早急にもちまして、市としての見解をまとめていきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。

◆ 5番議員(三宅博) (P.41)
(前略)
府教委の回答がまだやとおっしゃるけども、府教委の回答、もう出てまっしゃろ、先週に。教育長、あんた、説明受けたん違いますのか、府の教育委員会で具体的に。説明したて、向こう言うてまっせ、教育長に。こっちの都合でおくらせてるの違いまんのか。向こうの回答出すの、本会議終わってからということにしたん違いまんのか。向こうはもう先週にでき上がってまんがな。
向こうで聞いたその説明に基づいて、一遍ちょっと八尾市教委の認識、示してください。よろしいな。
以上です。

面白くなってきました。
この三宅博議員は、他にもいろいろ面白いことを質問しているので、暇なときにでも目を通してみるといいと思います。

◎ 教育長(森卓) (P.43)
 確かに三宅議員の御指摘のとおり、大阪府と話し合いをさせていただきました。その内容につきましては非公式、そして意見交換と、こういう場での話でございます。府教委の見解としましては、1点目は、八尾市立A小学校の卒業式においては、壇上に国旗と校旗が掲揚され、全員起立のもとに国歌斉唱が行われており、学習指導要領にのっとって実施されたものであると考える。2点目は、その際、校長判断として、一緒に学んだ在日韓国人児童の卒業をともに祝う意味から、韓国旗も壇上に三脚に掲げられたと聞いている。このように外国旗を掲げる式の形態について、教育委員会としては学習指導要領の趣旨に反する恐れもあることから、慎重に対応すべきものと考える。3点目、今後とも八尾市教育委員会におかれては、入学式、卒業式において、学習指導要領に基づいて国旗掲揚・国歌斉唱が適正に実施されるよう、各学校に指導されたい。そういう3点でございまして、これらの3点を踏まえて教育委員会の中で、今の現状も勘案しながら、一定の方向を出していきたい。それは近々、正式な文書が来ますので、その上で臨時教育委員会を開催し、市としての見解を出していきたいと、このように思っております。

まだまだ続きます。
次は八尾市議会「平成14年12月定例会−12月05日-01号」の会議録からです。

◆ 5番議員(三宅博) (P.79)
(前略)
昨年6月以来、私がただしてまいりました市立小学校卒業式での韓国旗掲揚の件でありますが、八尾市教委としてどのような結論を導き出されたのか、お答えください。それとともに教員の儀式的行事での国歌斉唱・国旗掲揚の際の態度について、どのようなものか。また教員の行動について問題があった場合、どのように対応されるのか、お答えください。これに関しては、来賓の中でも教育の場にふさわしくない来賓、特定政党の議員でありますが、このような非常識な人々に対しては、招待状を送るべきではないと思いますが、いかがでしょうか。はっきりとお答えください。
(後略)

◎ 教育長(森卓) (P.80)
教育関係についてお答えいたします。
まず、市立小学校での韓国旗掲揚の件についてでありますが、11月22日の臨時教育委員会において、「入学式、卒業式等における国旗・国歌の適正実施について」の見解を議決するに至りました。その内容でありますが、国旗(日章旗)・国歌(君が代)の取り扱いについては、従前どおり国旗を式場内に掲揚する、国歌斉唱を式次第に位置づけする、全員起立で国歌斉唱を行う、児童・生徒に対して国旗・国歌の指導を行うの4点を示しております。
また、入学式、卒業式のあり方についてでありますが、要約いたしますと、外国旗の取り扱いについては、学習指導要領の趣旨を損なわないことを基本に判断されるべきであること。公立学校としての主体性を堅持したものとなること。入学式、卒業式は厳粛で清新な雰囲気の中で実施されるべきものであり、式そのものに混乱を招かないよう努めること。特に児童・生徒の安全が脅かされないよう努めること。家庭・地域の十分な理解を得られるようにすること。以上の4点を踏まえ、慎重に対応することを示しております。
今後、各学校園に対しましては、この本市教育委員会の見解を踏まえ、今後とも入学式、卒業式が学習指導要領にのっとり行われるよう指導・助言してまいりたいと考えております。
(後略)

意味はよくわからないんですが、慎重に対応することになったみたいです。
別の方面からの、大阪府教育委員会とのやりとりも、少し長いんですが掲載しておきます。
これは「2002年(平成14年)2月」時点でのことだと思います。
第1回、第2回府教委交渉報告

第2回交渉(2月23日)

(ホットライン)2月16日に教育委員会室で要求書を出した。指導要領に即してやっているというが憲法が上位法、19条の内心の自由を保障すべきという立場から問題提起をした。3つ問題提起したが、そのうち二つは、強制しないこと、通知の指導を撤回すること。例えば高校長への通知の中に生徒に国旗掲揚、国歌斉唱は国際社会の中で日本人としての自覚を養うためとあるが、日本人でない在日外国人、定住外国人、この人たちに日本人としての自覚を植え付けるというのは強制しているのではないか。また、「すべての国の国旗、国歌に敬意を払う態度を育てる」とあるが、育てるためには当然学習の場を設定する義務がある。卒業式、入学式が教育の場であるなら、当然学習の場が必要だ。外国籍の子がいて、韓国人なら太極旗、中国人なら五星紅旗も一緒に上げると言うことでなければ実現できない。通知はそういう場を提供していない。君が代しか言っていない。これは強制ではないのか。大きな問題は内心の自由の問題だが、まずはこの問題から答えてください。
(府教委)内心の自由について。憲法の保障するものは学校教育を通じても保障するべきだと考えている。しかし、入学式、卒業式で国旗、国歌斉唱をするのは指導要領に書かれているのであり、すべての国旗、国歌に敬意を表し、国際的に考えることができる子どもを育てるということ。指導要領が児童、生徒に要求していることです。
(ホットライン)前回と同じことを繰り返しているだけ。まじめに答えてくれ。強制になるでしょといっている。なぜならないのか、答えてくれ。
(府教委)日本人以外の、他国籍の生徒が公立学校に在籍している。当然の配慮が必要であると考えている。
(ホットライン)外国人の生徒について配慮が必要なら、配慮について追加の通知をしなければならないのではないか。
(府教委)外国人に対しては、人権プログラムなどでやっている。とりたてて式だけ特別にとは思っていない。
(ホットライン)日本人としての自覚をということを撤回しなさいよ。指導要領の小学校六年にでている部分でしょ。在日の生徒にとっては強制。日本人にとっても強制だけれども、それに加えて外国人にとってはもっと強制でしょ。同化政策じゃないですか。府の人権教育プログラムにも反するではないか。
(府教委)日本の学校における卒業式ということで、国旗・国歌を指導してきた。いろいろな国の子供がいるので工夫はいるが。他の国、例えば朝鮮、韓国人が多い学校では(その国の国旗・国歌を)同じようにやるというのも1つのやり方ではあると思う。学校の実態にあわせてやっている。
(ホットライン)この通知でいけば、生徒は国歌斉唱の中に嫌でも組み込まれざるを得ない。特別の配慮が必要というなら、何らかの手段で敷衍してやるべきはないのか。そうでないという通知を出すべきではないのか。
(府教委)その点はその通りだと思う。しかし、式だけについて通知を出すというのはどうか、できかねる。
例えばインドネシアに行った日本人の場合、現地での卒業式、入学式があって、国旗、国歌があれば、インドネシアの国旗、国歌に敬意を表すると言うことになるでしょ。
府立高校の場合、最近の教育の諸課題ということで、校長会の中で、国旗・国歌についてお願いしたいと言うこととあわせて、在日外国人の子どもについてもきちんと考えてくださいといっている。
(ホットライン)外国籍の子どもに当然の配慮が必要と言っているのか
(府教委)「通知ではこうなっているが」とは言う。いわば枕詞。
(ホットライン)浅利さん(義務教育課長)が三点セットを言った日に、そのことについて言ったのか。その時誰がしゃべったのか。
(府教委)和佐(高校教育)課長が言っている。
(ホットライン)特別の配慮が必要と言っているのか
(府教委)入学式・卒業式の趣旨はこうですと言っている。それとの関わりでは(配慮が必要とは)言っていない。
(ホットライン)式に関連づけては在日外国人への配慮の件は言っていないのですね。
(府教委)その通りです
(ホットライン)校長はそうは思っていないのではないか。通知が一人歩きしていそうだ。当然配慮すべきではないか。
日本人がインドネシアに行ったらという話は、日本人はインドネシアの国旗・国歌に特別の感情を持っていない。ところが在日の子どもは特別の感情をもっている。その点を無視している。最近、朝鮮・韓国人のこの問題での新聞への投書は増えている。
(府教委)いろいろ配慮すべきことのひとつと考えている。
(ホットライン)この点について、きちんとした通達を出すべきではないか。それでほっとする校長もいるのではないか。
 ホットラインで在日の子からいやだったけど皆が起立するし、「歌わされた」と言われたらどうするのか。
(府教委)置かれている状況と指導経過を知りたい。学校がどう返したのか聞きたい。そうでないと人権侵害かどうかは答えられない。どんな指導があって、学校がどう誠実に答えたかということが問題です。
(ホットライン)通達としては不十分。ブロック会でも何でもいいから「配慮をするように伝える」と約束できないのか。
現状では、何の配慮も行われていない。私の知っている校長は「外国籍の生徒にとって、日の丸・君が代が外国の国旗・国歌でも、敬意を表して我慢してもらうほかない」といった。その子どもたちにとっては強制以外の何物でもない。
校長が生徒と直接話をする機会なんてほとんどないのに、どうして配慮できるのか。
(府教委)いろいろな学校で校長が話しているはずです。
(ホットライン)それは日の丸・君が代を強行する場合に私がやると言っているだけ。学校としては生徒が言う、言わないに関わらず配慮する義務がある。「あなた達には、歌わない、立たない、入らない自由がある」と、校長は子どもたちに伝える義務がある。そんなことをしている校長がいますか。きちんとした対応をとるべきでしょう。
高校の卒業式には間に合わないとしても、小中学校にはまだ間に合う、まだ余裕があるのですね。国際都市大阪とかなんとかいっていて、それ位しないと本当に国際的な考え方なんてできないですよ。
(ホットライン)撤回できないんでしょ。なら、追加の通知を出しなさいよ。
(府教委)上司に伝えておきます。
(以下略)

もうずいぶん昔のことになりますが、小泉元首相が北朝鮮に行って、拉致問題が公になったのは「2002年9月17日」のことで、今にして思うとそのあたりが何かの節目になっているようにぼくには思えました。
メモ。
大阪は国際都市。
 
これは以下の日記に続きます。
外国籍の子供が公立の学校に通うのは、「義務」とも「権利」とも関係ない
 

*1:「人喰い人種がいるかって? 俺の村は違うけど、山の向こうにはいるらしいことは、確かな人の情報で明らかだ。討伐隊を作ってやっつけないといけないんで、武器作ろうぜ」