『エドワード・サイード』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

エドワード・サイード (シリーズ現代思想ガイドブック)

エドワード・サイード (シリーズ現代思想ガイドブック)

★『エドワード・サイード』(ビル・アシュクロフト&パル・アルワリア/青土社/2520円)【→amazon
オリエンタリズム』で現代の批評理論の様相を一変させたポストコロニアル研究の巨星サイードパレスチナの窮状を全世界に示し、植民地以降の世界のアイデンティティ形成に勇気を与えた、その仕事の核心とはなにか。権力に対して真実を語り続けた知識人の全貌。
 
王―神話と象徴 (叢書・ウニベルシタス)

王―神話と象徴 (叢書・ウニベルシタス)

★『王−神話と象徴』(ジャン=ポール・ルー/法政大学出版局/12600円)【→amazon
フランス東洋史学の泰斗が、権力と宗教の関係を重視しつつ、記号学=現代シンボル学を駆使して、人類文明史の中心人物である「王」の存在理由を把握しようと試みた野心作。フレイザー金枝篇』との対決をはらむ、実証的な訳注による批判的読解も問題を掘り下げる。
 
男たちの妄想〈1〉―女・流れ・身体・歴史 (叢書・ウニベルシタス)

男たちの妄想〈1〉―女・流れ・身体・歴史 (叢書・ウニベルシタス)

★『男たちの妄想 1 女・流れ・身体・歴史』(クラウス・テーヴェライ/法政大学出版局/8925円)【→amazon
男性支配の歴史と文化に突きつけた壮大なる「否(NICHT)」。ファシズム精神分析
 
男たちの妄想〈2〉男たちの身体―白色テロルの精神分析のために (叢書・ウニベルシタス)

男たちの妄想〈2〉男たちの身体―白色テロルの精神分析のために (叢書・ウニベルシタス)

★『男たちの妄想 2 男たちの身体−白色テロルの精神』(クラウス・テーヴェライト/法政大学出版局/8190円)【→amazon
ナチズムの先駆とされる「義勇軍」の分析を軸にファシズムに親和的な心性の起源を“男性一般”の心理や行動に伏在する器質的な欠陥や障害に探る。
 
オランダ風説書と近世日本

オランダ風説書と近世日本

★『オランダ風説書と近世日本』(松方冬子/東京大学出版会/7560円)【→amazon
江戸幕府が海外情報を入手するためにつくらせた「風説書」を、オランダ語・日本語史料の双方からその作成過程や背景を明らかにする。17世紀から19世紀にかけて近世日本をとりまく世界情勢の変動を実証的に検討し、対外関係史研究に新生面をひらく。