『38億年生物進化の旅』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

38億年 生物進化の旅

38億年 生物進化の旅

★『38億年生物進化の旅』(池田清彦/新潮社/1470円)【→amazon
地球に生命が誕生したのは約38億年前。そもそも初期の生命はどんな場所でどうして生まれたのか?生物はいつどのように多様化したのか?生物はなぜ進化するのか?地球環境と進化の関係は?進化のスピードはどんどん加速しているのか?現生人類はこの先、進化するのか…?本書では、生物に大きな進化が生起したあらゆる局面を、年代順に追跡。様々な現象を具体的に例示しながら、遺伝子の突然変異や自然選択や遺伝的浮動といったネオダーウィニズム的理屈では読み解けない、進化の仕組みの本質を説く。38億年という長い時の間に生物に起こったエポックを画す出来事のすべてを見晴らし良く理解できる本。
 
シンメトリーの地図帳 (新潮クレスト・ブックス)

シンメトリーの地図帳 (新潮クレスト・ブックス)

★『シンメトリーの地図帳』(マーカス・デュ・ソートイ/新潮社/2625円)【→amazon
かつて魔法に取り憑かれた少年がいた。数学という名の魔法に。巻き貝の殻や呪文のような秘密の文字が書かれた本の中に、世界を解き明かす鍵があるとしたら?少年はやがて数学者となる―。自然界はもちろん、音楽や美術、建築にも、異性に対する好みにさえ現れる「対称性」。その“シンメトリーの素数”を網羅した「地図帳」を完成させようと奮闘した数学者たちの姿をユーモラスに、しかし感動的に描く数学ノンフィクション。
 
生命の研究はどこまで自由か――科学者との対話から

生命の研究はどこまで自由か――科学者との対話から

★『生命の研究はどこまで自由か−科学者との対話から』(島次郎/岩波書店/2520円)【→amazon
生命現象の本質に迫る生命科学の衝撃は、私たちに新しい未来の可能性を拓く一方で、様々な倫理的摩擦を生んでいる。「生命科学の世紀」とも呼ばれる現代、生命の研究とどのように向き合うべきなのか。池内了長谷川眞理子、勝木元也、田川陽一という四人の科学者との対話を通して、科学と社会の関係を問い直す。
 ★『アリの生態ふしぎの見聞録−60年の研究が解き明かすアリの素顔』(久保田政雄/技術評論社/1659円)【→amazon
アリの祖先はどこから来たの?アリにはいったいどのくらい種類がいるの?働きものの代名詞のようなアリだけど、必要なとき以外は働かないって本当?アリの魅力にとりつかれ、日本はもちろん海外へも調査の足をのばしてきた筆者がざっくばらんに語った、ありとあらゆるアリの話。
 
生き物たちのエレガントな数学 (知りたい!サイエンス 19)

生き物たちのエレガントな数学 (知りたい!サイエンス 19)

★『生き物たちのエレガントな数学−自然の中に潜む方程式を解こう』(上村文隆/技術評論社/1659円)【→amazon
自然の生き物をよく観察すると、数学を見事に駆使した形が隠されていることに気づきます。有名な例に、植物の葉の付き方はフィボナッチ数列にしたがっているということがあります。また自然の貝の渦は、きれいな等角らせんを描いています。本書はこうした自然、または日常に見出される不思議な数学的事象について、独自の考察を加えていきます。本書では特に難しい数学の概念は扱いません。高校程度の知識があれば生き物たちのシンプルかつ深遠な数学の世界に触れることができます。