英語で小説を書く・読ませることについて

 以下のエントリーからいろいろ考える。
水村美苗『日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で』を読む。
無知と傲慢とエリーティズムはいかにして生まれたか〜続・水村美苗『日本語が亡びるとき』を読む。
「雑種」であることの誇り〜バラク・オバマとパワーズの小説について
 今までの日本で創作していた人は、母国語での需要だけで創作活動が成り立つという、世界的に見ると珍しい環境にあったわけですが、人口がどんどん減っていくと、世界市場を対象に考えないといけなくなるのではなかろうか、という商売の話のように思えた。たとえば、北欧なんかでは、自国の読者を相手にしているだけでは創作業(作家業)が成り立たないわけで。フィンランドなんて人口500万ですからね。日本の25分の1ぐらい。英語圏とかスペイン語圏とかに小説が売れないと食っていけないし、また、英語に翻訳されると他の国の言葉に翻訳(重訳)される可能性も広がる、というわけで。
 ただ、いくら少子高齢化が進んだとしても、あと数十年は国内需要で文筆業は成り立つと思う(成り立たないとするなら、今現在でも成り立ってはいない人も多い)ので、国内でベストセラーなり話題の本になるなりすることを考えて、英語へのテキスト翻訳はオマケみたいに考えてもそんなに問題は生じないだろう、というのが個人的な判断。まぁ、日本人が日本語で小説を書いて、それを自分で英語に書き直してみる、という人は出てくるかもしれない。
 こんなのがあったよ。
ノルウェーについて学ぶサロン・第1回

ノルウェー人が大好きなジャンル、ミステリー。
これまで、日本では「ノルウェーのミステリー」について取り上げられる機会が少なかったと思います。
講座では、売れっ子作家4人(アンネ・ホルト、ウンニ・リンデル、カーリン・フォッスム、ヨー・ネスボー)についてご紹介しました。
長年感じていたウンニ・リンデル=「ノルウェー山村美紗」を公言できて、すっきりしました!
ミステリーは比較的簡単な文章で、その国の社会問題や風俗、生活が覗けます。
この講座をきっかけに、一人でも多くの方がノルウェーのミステリーに興味を抱いて頂ければ、と願っています。ご紹介した本屋さんで、まずはお買い求めを!

アンネ・ホルト --- ハンナ・ウィリヘルムセン警部シリーズ----Blonde, Brunette, and Redhead

まだ三作目、この後二人の舞台はアメリカへうつるとのことです。
どうなるのか、まだまだ期待♪

 非英語圏の人が英語で本を出してもらうには、それなりの工夫が必要みたいです。